ワインの種類、色と製造方法から
ワインの種類は、分類の方法によりいくつかあります 主な分類法には、色で分類、製造方法で分類、産地で分類、ビンテージ(ブドウの収穫された年)で分類、使用する用途で分類…などたくさんあります
ここではワインの色による分類と製造方法による分類を挙げてみます。
まず,色による分類では,以下の3種類があります。
・赤ワイン〜黒ブドウや紫,赤などの色のついたブドウを使用。果皮・種子・果汁を一緒に発酵。ほとんどの場合辛口で,深いコクのあるタイプから軽いタイプまで,味わいはさまざま。
・白ワイン〜白ブドウが主な原料だが,果肉の白い黒ブドウからも造られる。果皮と種子を取り除いた果汁のみを発酵。辛口から甘口まである。
・ロゼワイン〜色はピンク。黒ブドウなどを使い,ブドウの果汁・皮・種を一緒に発酵。発酵液が薄い赤色になったら,皮や種を取り除き,さらに発酵させる。また,黒ブドウと白ブドウを混ぜて発酵する方法も。味は甘口から辛口まで。例外的にフランスのシャンパーニュでは,赤ワインと白ワインをブレンドしてロゼワインとすることが認められています。
ワインの製造方法による分類では以下の4種類があります。
・スティル・ワイン(無発砲性)
ワインと呼んでいるものの多くがこのスティル・ワイン。ブドウを発酵させ,炭酸ガスを残さない無発泡性,つまり泡立たないワインのこと。食事のときに飲む一般的なワインで,テーブル(食卓)ワインとも言う。アルコール度数は15度未満。赤,白,ロゼがあり,辛口から甘口までいろいろな種類がある。
・スパークリング・ワイン(発砲性)
炭酸ガスが含まれている泡立つワイン。《シャンパン》は,スパークリング・ワインの代表的なもの。ほかにドイツのゼクト,イタリアのスプマンテ,スペインのカバなどが知られている。どんな料理にもよく合う。
・フォーティファイド・ワイン(酒精強化)
スティル・ワインの発酵途中または発酵後に,ブランデーなどの強い酒を加え,アルコール度数を15〜20度に高めたワイン。甘みがある。ポートワイン,シェリー,マディラなどがある。
・フレーバード・ワイン(混成ワイン)
スティル・ワインに果汁,香草,薬草,香辛料,蜂蜜などを加えたワイン。ヴェルモット,サングリア,アペリティフワインなどがある。
ワインの種類、産地から
ワインの種類は分類の仕方によりいくつかあるということは先に述べましたが,今回は産地から分類したワインの種類をご紹介します。
ワインはかつて,ヨーロッパを中心に造られていましたが,最近では各国でヨーロッパ種のブドウを導入したり,あるいはそれらをもとに品種改良が盛んに行われており,個性的でしかも質の高いワインが,種類も豊富に続々と誕生しています。
現在ワインは世界の60カ国以上で造られています。主な産地別にワインの種類の特徴を見てみましょう。
・フランスワイン
ブルゴーニュ,ボルドーはそれぞれ《ワインの王》《ワインの女王》と呼ばれる名産地。そこに,スパークリングワインで名高いシャンパーニュを加えた三大産地は世界的に有名。ほかにボジョレー,コートデュローヌ,地中海沿いの南仏プロバンスなど。ブルゴーニュのワインは主に単一品種のブドウで造るのに対して,ボルドーでは数種のブドウを混ぜてワインを造る。
・イタリアワイン
フランスと並ぶ世界最大の生産国。ピエモンテ,ヴェネト,トスカーナなどが有名な産地。ワインの約90%がテーブルワイン。バローロというワインは《ワインの王様》と称され,世界中に多くのファンがいる。
・スペインワイン
フランス,イタリアに次ぐ生産国。北部のラ・リオハ地方,カタルーニャ地方,中部のラ・マンチャ地方,南部のアンダルシア地方が有名な産地。多くがスティルワイン。リオハの赤ワインはボルドーワインにも匹敵する高品質。スパークリングワインのカバが手頃な価格と高品質で人気。シェリーも有名。
・ドイツワイン
主にフランスに近いライン川やその支流沿いで生産。甘口でフルーティーな白ワインは世界最高と言われる品質。フルーティーで絶妙な味わいが特徴。クリスマスにはシナモンなどスパイスを利かせたホットワイン,《グリューワイン》が飲まれる。
・ポルトガルワイン
北部のダン地方,ヴィニョ・ヴェルデ地方,アルト・ドウロ地方が有名な産地。北部ではフォーティファイドワインの代表的存在ポートワインが有名。生産量では大半がスティルワイン。軽い発泡性をもつヴィニョ・ヴェルデのワイン,良質なダンの赤ワインが人気。
・オーストリア
ヴァッハオ,クレムスタール,カンプタールを擁するニーダーエスタライヒやノイジードラーゼー周辺とその南部のブルゲンラント,さらに南のシュタイアーマルクといった地方が比較的有名である。辛口が多い。近年赤ワインの人気が上昇中。
・ハンガリー
ブルゲンラント,ショプロン,ヴィッラーニなどが有名な産地。トカイのトカイワインは世界三大貴腐ワインの一つに数えられている。
・アメリカワイン
アメリカは世界第4位のワイン生産国。生産量の90%を占めるのがカリフォルニア。中でもブドウ栽培に恵まれた気候風土のナパ,ソノマは高級ワインの産地として有名。ラベルにブドウの品種が書いてあるワインはヴァライタルワインと呼ばれ上質。
・カナダワイン
主にオンタリオ州のナイアガラ地方とブリティッシュコロンビア州のオカナガン地方,ビクトリア周辺で生産。品質管理のためにワイン卸商品質同盟(VQA)を導入。アイスワイン最大の生産国。
・アルゼンチンワイン
メンドーサ州の高地で生産されるワインが上質。独特の強い香りを持つワインが多く,固定ファンが上昇中。
・チリワイン
南米を代表するワイン生産国。フランスから高級品種を,カリフォルニアから近代的な醸造法を導入。安くて高品質。辛口の白や口あたりのやわらかい赤は日本でも人気。
・オーストラリアワイン
世界80カ国以上で愛飲されている。有名な産地としては,南オーストラリア州にあるオーストラリア最大の産地リヴァーランド,ほかにクナワ,バロッサ・ヴァレー,ビクトリア州のヤラ・バレーが挙げられる。
・アフリカワイン
ローマ文明の影響下にあったエジプトは古くからの生産地。モロッコやアルジェリア,チュニジアなどでもブドウを栽培しワイン生産を行っている。また南アフリカのケープ州はヴァライタルワインの名産地。酸味豊かなブドウから生まれた高級ケープワインは,人気上昇中。
・日本ワイン
国産ワイン発祥の地・山梨県を始め,北海道,山形県,長野県など全国各地でワインを生産。ヨーロッパ系品種などから上質ワインを生産。
そのほかルーマニア,ブルガリア,ギリシア,トルコ,ヨルダン,イスラエル,ニュージーランド,中国など多くの国でワイン生産が行われています。